2012/05/07

[感想文]「虚飾の経営者稲盛和夫」



第一部は佐高信との対談、二部は短いルポで稲盛和夫をこき下ろしている本。
この手の個人DIS本は初めて読んだが、稲盛の自伝以上にくだらない本だった。

内容を要約してしまえば以下のとおり。
「稲盛和夫は成り上がり者で品がなく、傲慢なことこの上ない。と、匿名の財界人が言ってました。
生長の家のシンパであるし、その哲学もオカルトじみている。
ヒトラーとか礼賛してて、阪神大震災のときも『これで神戸に溜まった業が開放されて、今後は神戸は発展する』、などと言ったとんでもない人間だ」

と、この程度内容の薄い悪口雑言が続いて実に退屈だった。
確かに品はないんですよ、稲盛さんは。
藤沢武夫と本田宗一郎が立ち上げた「財団法人作行会」なんかは出資者は完全に匿名として、研究内容にも一切の縛りを設けずに学生の支援を行ったそうで、実に粋な話だと思う。
それに引き換え稲盛さんは稲盛ホールだの稲盛財団だの、自分の名を冠したハコモノ作るのが大好きだし。盛和塾なんかも信者作って君臨しててちょっと引く。
しかしこの程度の当てこすりレベルの話で本一冊出して他人を誹謗中傷しようなんて魂胆の方がよほど品がないと思う。

稲盛さんの活動に本当に重大な問題があり、そのことを指摘することが社会に益すると考えるのであれば、その点一点に絞って非難すればよいのです。それを誹謗中傷当てこすりレベルのことをたらたらと書き連ねた本にしているということは、結局致命的な追及ができるようなネタがないということであって、逆説的に稲盛さんを認めた本になってしまっている。

まあ生長の家のシンパだとか小沢一郎とくっついてるとか、そういうどうでもいい雑学は身につくけど、ほんとにそれだけのしょうもない本で、この手の本は二度と読むまいと思った。

ちなみに稲盛さんの自伝の書評はこちらです→熊と山道[感想文]稲盛和夫「ガキの自叙伝」

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